Vtuber依頼の疑問:オリジナルデータ?著作権買取?

Vtuber依頼の疑問:オリジナルデータ?著作権買取?

はじめに

本記事は、Live2dモデリングをご依頼いただく方へむけ、Live2d納品データ形式についてご説明します。
オリジナルファイルが無くても新衣装などは大丈夫?などの不安を解決します!

VtubeStudio(以下VTS)を初めて使用する方もやり方がわかりやすいようまとめておりますので、参考になればと思います。

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 https://yrfwch.com/tag/VTS-tips

Live2dの納品データ形式

オリジナルファイル読み込みファイル2種類が存在しています。
一般的にはLive2dモデルを依頼した場合、作業ファイルのみの納品が多いです。
しかし、初めての依頼の場合、オリジナルデータなしで今後新衣装などは大丈夫?などの不安がつきまとうとおもいます。
その辺りの疑問を含めご説明しましょう。

オリジナルファイルとは

オリジナルデータともよばれる、主に.cmo という拡張子のファイル。
Live2dモデリングをするのに使用します。
このファイルはモデリングの作業ファイルであり、修正を掛けたり新規差分追加したりといったことに使用します。
下記の場合にはオリジナルファイルの買取が必要です。
・自分でモデリングを改変したい場合
・別のLive2dモデラーに新衣装を依頼する場合
 ※髪型差分やお着換え等を、現在のモデルに追加する場合

読み込みファイルとは

書き出しデータともよばれる、主に.moc という拡張子のファイル。
Live2dモデルをVtubeStudionizimaLive等のトラッキングソフトに読み込むために使用します。
Vtuberとして配信や動画に使用するのには、こちらのデータが必要です。
下記の場合は書き出しデータのみで問題ありません。
・同じLive2dモデラーに新衣装をお願いする
・今とは別のモデルに新規でモデリング依頼する。

なぜ書き出しデータのみの販売なのか

他にもあるかもしれませんが、いくつか私の考える理由をお伝えします。

データ紛失防止

修正や新衣装実装時にオリジナルデータが必要となります。
オリジナルデータをモデラー側で保持することで、使用者が普段使わない作業ファイルの紛失を防止することに繋がります。

改変防止(ブランドイメージの維持)

Live2dモデルはイラストレーターLive2dモデラー共同著作物です。
著作権者が責任を持ち自分が作ったと主張しているものが、実は改変されている状態は、
トラブルが起こる元となり、ブランドイメージの低下につながる危険もあります。
イラストを例にするとわかりやすいと思います。

 例:Aさんが描いたイラストをBさんが勝手に顔だけ書き換えて公表
   →改変物がAさんの絵だと勘違いされ、依頼時や世論等に影響する

Live2dでも同様に、下記のようなトラブルが考えられます。

 使用者が可動域を広げようと左右のモデリングを変更、
 クオリティが下がったものがその人の制作モデルだと思われる

こちらは「著作権の買取」をし、改変の権利を入手していただくような場合もあります。

技術保護

オリジナルデータはそのファイルを確認することで、各パラメータをどのようにモデリングされているのか等がわかってしまいます。
つまり各Live2dモデラーがそれぞれ工夫している様々な技術が詰まっており、他のLive2dモデラーにむやみに見せるものではありません。
他にも、基本は自分で分かればパラメータ名や構成は自由ですが、
データを譲渡する場合は他人にもわかりやすいパラメータ名に整形する等の追加作業が発生します。

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