目次
はじめに
本記事は、イラストレーター様やセルフ受肉をする方に向けて、
Live2dモデリングを前提としたイラストを作成する中で
ここを知ってもらうとモデリングが楽になるよ!という部分を説明した記事です。
主に、Live2dcubismで出来ることであったり、
イラスト作成ソフト(Photoshopやクリスタ)との同音異義語で区別が難しい面をまとめてみました。
その他、VtubeStudio使い方に関する記事もだしてます
htps://yrfwch.com/tag/VTS-tips
最終書き出しイメージの共有
クリッピングの状態や色味等を確認するため、jpgまたはpng等の
書き出しイメージを共有していただくとトラブルが減ります。
通常状態に加え、多少複雑な差分がある場合は、差分の状態も共有するとなお助かります。
例:きらきら目の時には、瞳孔や一部ハイライトを消す場合
パーの手→チョキの手にするのに、一部の指のみを変更する場合
PSDファイルの設定
色味を正しく反映させるために下記設定を徹底してください。
カラーモード:RGB
カラーチャンネル:8bit
カラープロファイル:sRGB
参考:https://docs.live2d.com/cubism-editor-manual/precautions-for-psd-data/
キャンパスサイズの設定
左右対称にするために
Live2dモデリングの中で、片側を作成し反転して反対側のパーツを作成する場面が多いです。
左右対称にする中でキャンパスサイズは偶数をお勧めします。
ぼやけないために
サイズが小さい場合、上半身のみを拡大する使い方でぼやけてしまいます。
縮小して書き出しはLive2dcubismでも出来るため、
ある程度キャンパスサイズを大きめにするとよいでしょう。
10000ピクセルを超えると不具合が出るという話もあるので、
8000前後のサイズがおすすめされるようです。
Live2d cubismで使えるレイヤー効果
加算・乗算・焼き込み・・・様々なレイヤー効果を使用してイラストを作成すると思います。
Live2dモデリングをするためのソフト、Live2dcubismで使用できるブレンド方式は2つ。
それは、加算と乗算のみです。
環境によってうまく再現できない場合もある為、
書き出して実機で確認し、色味がうまく合わない場合は
統合した通常レイヤーを使用する選択も必要です。
Photoshop | 覆い焼き(リニア)-加算 |
CLIP STUDIO | 加算(発光) |
(モデラー側で対応可能なことが多い為、一旦加算or乗算で作成していただくのが吉ではあります)
Live2d cubismでの色変更や透明度変更
Live2dcubism上である程度の色味変更や透明度の変更ができます。
乗算色やスクリーン色で多少、色味の修正ができます。
また、透明度を%で変更できます。
まつげを目を閉じたときだけ表示したい時や
眼鏡の光沢を角度によって変更したい時など
私はこの機能を利用しています。
Photoshopにおける「塗り」は全て100%として読み込まれますので注意が必要です。
Live2d cubismでのクリッピングの仕様について
〇複数のクリッピング先を指定
1枚のレイヤーに対して、複数のクリッピング先を指定できます。
例:髪レイヤーそれぞれに対して1枚のハイライトレイヤーをクリッピングする
※上記は説明都合の具体例で、できれば髪レイヤーごとに分かれている方が便利です。
〇マスクとしての使用
その部分だけ表示されなくする、マスクとしての使用が可能です。
ただし、通常のクリッピングとの併用はできません。
×フォルダへのクリッピング
フォルダへクリッピングすることはできません。
フォルダ内の各レイヤーそれぞれをクリッピング対象として指定することで、
疑似的にフォルダにクリッピングしているような状態にできます。
レイヤー名の決め方
左右の記載、命名を統一する。
モデリングをする中で、同じ側の各パーツのみを選択しやすくするため
一つのイラスト内で左右の命名規則は揃えることをお勧めします。
イラストの向かって右が人体では左半身になるのでそれに合わせる場合が多いです。
わかりやすいように←→で表現する方も居ますし、向かってみたときの左右でつけても構いません。
とにかく混ざっていないことが重要です。
加算・乗算レイヤーはレイヤー名で分かるようにする
私は受け取ったPSDファイルを開いたときに、レイヤー名の頭に【加算】などをつけています。
特に加算レイヤーは読み込んだ際に通常レイヤーとして読み込まれてしまうため、
読み込んで即、名前での判断ができるとかなり楽になります。
クリッピングレイヤーはレイヤー名で分かるようにする
私は受け取ったPSDファイルを開いたときに、レイヤー名の頭に【c】などをつけています。
1枚のレイヤーに対して複数のクリッピングレイヤーが続く場合は、
全てに付けるのは大変なので【c-】【-c】などつけて範囲で区切ったりしています。
パーツの見えない部分の描き込み
今まで受け取ったイラストでモデリングをする中で、ここがあるとよかったなと思う部分について
纏めましたので参考になればと思います。
背面の塗りを作成する
髪の後ろ側の塗りパーツ。
色は後ろ髪の色ですが、ふち辺りは横髪を正面から見た書き込みになっていると、
顔が左右に動かしたときに横髪として使え便利です。
また、マントやスカートの後ろ側、襟の後ろ側、
身体の全面でもアイテムに隠れた部分の後ろ側などもあると便利です。
模様は少し長めにパーツを超えて描きこむ
スカートなどお洋服の裾や、タイツの模様、その他左右に動いたときに回転するものは、
模様を少し生地部分よりも長めにはみ出して描きこんでいただくとクオリティが上がります。
というのも、見えなかったところが見えるようになった時に、
既存の模様の変形ではなく、しっかりその部分の模様として表現できるからです。
同様に、瞳などは白目にクリッピングする形で作成するため、イラスト時点では白目をはみ出して描き込む必要があります。
はみだしの確認
パーツのメイン部分から離れたところにはみ出しがある場合、
アートメッシュの作成時にメッシュを付けないことで削除はできます。
しかし、線部分に重なって、少しはみ出しているような部分はイラスト自体の修正が必要です。